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実力派塾長が教える「合否を分けるこの1題」(2)

19年07月08日

 

2019年度青森県立高校入試社会より。

今回、「この1題」といいながら2題扱います。

 

テーマ:受験のテーマ新潮流SDGs

 

SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択された、

2016年から2030年までの国際目標です。

 

持続可能な世界を実現するための

17のゴールと169のターゲットがあります。

 

大問1(5)イ

 

今回の問題は17のゴールのうち

・ゴール①:貧困をなくそう
・ゴール⑩:人や国の不平等をなくそう

に関連しています。

 

資料から読み取れること

上記資料は、EU加盟国を4つのグループに分けています。

 

グループ分けの基準は、

「一人あたりの国民総所得(GNI)」

です。

 

EUには、一人あたりの国民総所得が

3万ドル以上の国が12か国ある⇔1万ドル未満の国が2か国ある

ということがわかります。

 

わかりやすいように1ドル=110円で計算しなおしてみましょう。

 

EUには、一人あたりの国民総所得が

330万円以上の国が12か国ある⇔

110万円未満の国が2か国ある

ということになります。

 

さらに、国ごとの一人あたりの国民総所得に注目してみましょう。

 

こちらも数値を実感しやすいように1ドル=110円で計算しています。

 

ルクセンブルクの一人あたりの国民総所得は

77、000ドル(847万円)

 

ブルガリアの一人あたりの国民総所得は

7、480ドル(82万2800円)

です。

 

年収850万円と年収80万円。

 

生活が全然違いそうですね。

 

EUという1つの地域統合体のなかで暮らしていながら

 

そしてユーロという同じ通貨を使って

仕事や生活をしていながら

 

10倍近く所得(年収)に格差が生じてしまっているのです。

 

この格差は解消していかなくてはなりません。

 

先ほど見た通り、国連もSDGsにおいて

・貧困の解消

・国家間の不平等の解消

を目標に掲げています。

 

今回の問題は単なる資料問題としてではなく

受験の新潮流に則った新しい「典型問題」として

解きたいですね。

 

解答(例)
EUでは、加盟国間での所得格差が大きくなっている。

 

大問2(4)

 

この問題は

SDGsのうち

・ゴール⑬:気候変動に具体的な対策を

に関連してます。

 

多くの場合において、

気候変動=地球温暖化

です。

 

そして、温暖化の影響で日本の気候は

『熱帯化』が進んでいるといわれています。

 

具体的には、

 

①気温が上がりやすくなり、

最高気温が35度以上の『猛暑日』が珍しくなくなった。

 

②一部の限られた地域に突如として降る集中豪雨、

『ゲリラ豪雨』が降るようになった。

 

こういった変化が生じています。

 

これを踏まえての、今回の問題です。

 

資料2には、柱のある巨大な空間が写っています。

 

右下にいる人のサイズから、

この空間の巨大さが伝わってきます。

 

太い柱、広い空間、何も置いてない。神殿のような空間ですね。

 

ここは、大雨が降ったときに雨を貯留するための施設です。

集中豪雨対策というわけですね。

 

こちらも、

新しい「典型問題」として覚えておいてくださいね。

 

解答(例)
雨水をためて洪水を防ぐ 

 

今後もSDGsに関連した問題は増えるものと思われます。

皆さんも問題演習の際には意識してくださいね。

日比谷高校受験指導 星進会

 

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