大阪C問題を突破するための記事第4弾です。
今回も予告通り『整数』です。
整数はこれでひと段落となります。
さて、今回扱う問題は、
はい!何と
2018年度京都西京の問題
いや、いや、いや、お前は大阪の担当やろ?
というツッコミはごもっともなのですが、
こういう問題がそろそろ大阪でも出そうだって事なのです。
語りたい事が多いので、少しずついきます。
まず、前提として何故n≠−2であるか説明出来ますか?
これは分母が0になるからダメなのです。
『÷0はルール違反』
中学内容では大して気にしていなくても
問題を解く上で不都合は起こりませんでした。
今までは!
しかし、今後この問題のように
分母に文字を含んだ多項式を扱う問題が
出題される可能性は十分にあり得ます。
よって、問題に注意が無くとも
自分で分母を0にするような解は
排除できるようになりましょう!
前置きが長くなりましたが、解き方です。
ちょい注意
これはトップ校受験者でもたまにミスる人が居ます。
分母の多項式を払いたい場合は
その式を丸ごと両辺に掛けましょう。
文字だけとか数字だけ掛けても分母は払えません。
ポイント①
(n+2)を無理やり作って辻つまを合わせます。
要は因数を無理やりつくるわけです。
ポイント②
掛けて1になる整数の組み合わせを全て書き出します。
今回は右辺の数が1なので楽ですが、
右辺の数の約数が多いと当然パターン分けは増えます。
その場合でも根気よく追い込みましょう。
ポイント①
さて、解答1の方法も悪くは無いですが、この形を見て下さい。
第3弾までにお話してきた、(整数)=(分数)
の形です。
つまり、このまま進めて問題無いと考えましょう。
ポイント②
次は積の形を作りたいところですが、
分母分子共に因数分解は出来そうにない。
こういう時は分母(n+2)を分子の中に作って、
整数部分と分数部分に分けましょう。
何かややこしいなー…と思うかもしれませんが、
過分数を帯分数に直してるだけね!
こうすればnが一ヶ所になるので処理しやすいのです。
(解答3)
3パターン目はいつでも出来るわけでは無いですが、
気付けば早いというもの。
n+2、n+3は連続する整数です。
この問題は連続する整数の小さい方の数で
大きい方を割り切ろうとしているのです。
ちょっと調べればすぐに分かりますが、
分母の絶対値が1の時しか無理ですね。
よって、分母を±1にするようなnが解となります。
ちょっと付け加えると、
連続する整数は公約数を持ちません。
(互いに素といいます。)
高校数学の証明では何気によく使うので、
覚えておくと良いですよ!
以上で第4弾は終了です。
第4弾までの裏テーマとして、
高校に入ってからも使える考え方や式変形を
身に付けるという事を意識しています。
高校に進学し、
整数の分野や積分で効力を発揮する
時限爆弾になれば嬉しいです。
また、大阪C問題についてお伝えしていきます。