『都立進学重点校への道』
(19) ~進学重点校に合格するために~ その13 グループ作成問題の攻略法③
進学重点校のグループ作成問題は難度が高いので、なかなか高得点を取ることが難しいのです。
平成27年度の入試では少し取り易い問題が増えて、
特に数学は(前年までに較べると)平均点が上がる高校が多いと思いますが、
それでも70点取れば十分合格ラインです。
早慶付属等の私立難関高校を受験する場合についても同じことが言えますが、
問題が難しい場合は、本質的な学力以外の部分の得点力の上手い下手で、
学力的に似たような力の生徒でも、かなり点数に差がつく場合があります。
1つは、問題を解いていく処理スピードです。
進学重点校の問題が難しいと言っても、
1教科に2時間も3時間も与えられたら、高得点を取れる生徒はもっと多くなるはずです。
あの問題を50分で解かなくてはならないので、
点数を取るのが厳しくなるのです。
普段の学習の段階から、
常にスピードと効率性を意識して学習していく必要があります。
自宅で学習する時は、
キッチンタイマーのようなものを常に手元に置いて、
「時間が動いている状態」で勉強に取り組むことをお勧めします。
時間を気にせずダラダラ学習する癖がついてしまうと、
テストでの処理スピードは上がっていきません。
数学の計算、英語・国語の長文を読むこと、
国語の記述等が一番スピードに差がつく部分ですが、
このあたりは時間に追われる訓練を積んでいるかどうかで、
かなりスピードに差がつくのです。
もう1つは、問題を解く順番や、捨て問の選び方、
見直しに入るタイミングの巧拙の差です。
やはり、解き易い問題から取りかかった方が、
テスト中の精神衛生上もいいですし、
トータルで点数を取りやすいと思います。
国語や英語は長文が2題~3題出題されるのですが、
文章のレベル・読みやすさに差がある場合が多いので、
どの問題から取りかかるかを判断できるようになると有利になります。
数学は大問ごと・分野ごとに判断することになると思いますが、
一般的には関数や平面図形を先に処理をして、
立体図形を後回しにする生徒が多いのではないでしょうか。
過去の問題では、難易度も立体図形が一番高いケースが多いです。
また、(3教科の)合格ラインの点数がそんなに高くないということは、
難しい問題(小問)の1問・2問くらいは捨ててもいいことになります。
難しい問題に最後までウンウン唸っていて、見直しの時間も取れず、
前半の易しい問題でもミスをしてとりこぼすというような事態は避けなくてはいけません。
数学は小問ごとに判断する必要がありますが、
過去の問題では大問の(3)が難しいケースが多いので、
(2)までしっかり解いて、
(3)は捨てて次に進むようなケースが想定されることは知っておいた方がいいでしょう。
英語の自由英作文や国語の200~250字の作文については、
配点が10~15点くらいある問題が多いので、
なかなか捨てる勇気が持てないと思います。
しかし、あまりにも時間がかかってしまい、結果として点数をもらえないのであれば
(指定の字数に不足する場合は0点となることもあります)、
早い段階でスパッと捨てて、選択肢の問題の吟味等に時間を回す手もあると思います。
入試の本番でこのあたりの判断を的確にできるようにするためには、
過去問の数をこなして慣れることによって、
問題を見る眼を養っていく必要があります。
お勧めの勉強法は、過去問を解いた後に、
小問ごとに〇(取らなくてはいけない問題)、
△(勝負となる問題)、?(捨ててもよい問題)の印をつけてみることです。
それを時々塾の先生に見てもらって、
問題の難易度との齟齬がないかどうかをチェックしてもらうといいでしょう。
もちろん、〇の問題の点数と△の問題の点数の半分を足して、
合格ラインを超えられるようでなければ、
合格点を取るのが難しい状況であることは言うまでもありません。
(文責:GS進学教室 後藤高浩)
株式会社ジー・エス代表取締役
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後藤高浩
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