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都立推薦入試小論文の極意 都立日比谷高校シリーズ(5-2)

18年06月09日

平成30年度 東京都立日比谷高校 
推薦選抜にもとづく選抜 小論文

 
―解答への導き―

 
問題はこちらより。

https://www.hibiya-h.metro.tokyo.jp/SelectedEntrants/TestTheme.html

解答例

https://note.com/polly82jp/n/na2ff4fdbbd96

 

都立推薦入試小論文の極意 都立日比谷高校シリーズ(5-1)

 

―問―

 
図1は、
世界5か国の年間平均降水量を示したものである。

 


図2、図3は、
それらの国の水資源量と、
水資源量のうち実際に使用した水の量である
水資源使用料を示したものである。

 
図4、図5は、
それらの国の国土面積と人口に関する資料である。

 
また、図6は、
安全な飲料水を手に入れられる人の割合を示したものである。
これらの図をもとに、次の問1と問2に答えなさい。

 

 ―問2 攻略法―

 

【ファクトベースで現実的かつ妥当な解決策を考えろ!】

 
問2の設問の要求は2つあります。

 
Ⅰ:地球上の水資源問題の特徴について、
図1~4から読み取ることのできる側面と、
図5から読み取ることのできる側面の両面から説明し

 
Ⅱ:図6も参考にして、
安全な飲料水を手に入れられる人の割合が
少ない国に対して日本として
できることについて、あなたの考えを述べなさい。

 
Ⅰは問1と同様の資料分析の問題です。

 
問1では日本の水資源量の特徴を説明する必要がありましたが、
問2では地球上の水資源問題の特徴を説明します。

 
視点を広げる必要があります。

 
まずは、図1~図4をじっと眺めて、
地球上の水資源にはどのような特徴があるか考えてみてください。

 
模範解答では、以下の2点を指摘しています。

 
①国によって水の流入量や水資源の分配・利用には、
大きな差があること

 
②地球上の水資源問題の特徴は、
水が地域により偏在する資源であること

 
上記2点以外にも、指摘することができます。

 
考えてみてくださいね。

 
続いて、図5から読み取ることができる水資源問題の特徴
を考えてみましょう。

 
模範解答では、
「世界の人口は将来的に増加傾向が見られ、
これに伴い世界の水需要も大幅に増加するという問題」
を指摘しています。

 
日本以外の国は、今後、人口増加の傾向が見られます。

 
特に、ナイジェリアなどの
アフリカ諸国の人口増加は水資源利用においても課題となり、
深刻な水不足も予想されています。

 
最後に図6も参考にして、
「安全な飲料水を手に入れられる人の割合が少ない国
に対して日本としてできること」を考える必要があります。

 
ここで発想が問われるわけですが、

 
重要なことは、妄想や、現実的ではない解決策を
書いてはいけないということです。

 
こうした問題において、思考放棄をして、
実現可能とはとても思えない答案を
書いてくる生徒を何人も見ています。

 
たとえば、
「ミネラルウォーターを大量に買って、アフリカに送る」、
「雨雲発生装置を作る」、
こういう解答ではダメですからね!

 
それじゃあ、どういう解答がいいんだよ、
というのは模範解答を参考にしてもらうことにして、

 
発想の重要な部分である、
「ファクトベースの思考」をここでは説明しておきます。

 
ファクトベースの思考とは、
fact base 要するに「事実に基づいた思考」なわけです。

 
ここでいう事実とは、
具体的な数値や、実際に行われている、
あるいは行われた出来事のことです。

 
今回の問題に即して考えれば、
「安全な飲料水を入手するために、日本は何ができるか」
という課題に答えることになります。

 
いろいろな方向に考えていくことができると思いますが、
大切なことは事実に基づいて考えるということです。

 
たとえば、
東北大震災では飲料水確保が大問題となり、
その後、
大規模災害等に対する水供給システム検討が進められました。

 
こうした事実を考えると、
日本が世界の水資源利用に貢献できる可能性がいくつか見つかって、
解答に活かせることがわかると思います。

 
これが、ファクトベースの思考です。

 
以上のような思考を展開して、
書くべき内容を揃えたら360字以内で
まとめる文章作成技術が課題となってきます。

 
これは、訓練して身につけていかなければなりません。

 
したがって、
日比谷の小論文対策は小手先のテクニックでは対応できませんよ。

 
文章作成技術に加え、
資料分析法、発想法を身につけていく必要があります。

 

 

 

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