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(3)進学重点校の大学進学実績はなぜ改善できたのか?<その1>

14年07月18日

  

前回書いたとおり、7校が進学重点校に指定されてから、

各校ごとの大学受験の合格実績・進学実績が大幅に改善したことは

間違いありません。

 

そういう意味では、都教委がこの一連の改革によって狙いとしていたことは、

一定達成できていると言えるでしょう。

 

では、なぜこれだけ短期間で合格実績を改善することができたのでしょうか?

 

高校内部の指導の状況を中心に、要因を考察してみます。

 

入学時点で優秀な生徒を確保できるようになった

 

実は、これが大学進学実績が伸びた一番の大きな要因だと思います。

進学重点校の指定前と較べて、

優秀な生徒が入学してくるようになったのです。

 

特に東大をはじめとする国立最難関レベルは、

ある程度素質のある生徒を一定数集めなければ、

いくら高校側が頑張ったとしても、

合格者を増やすことはできないのです。

 

ただし初期段階では、進学重点校に指定されたという事実よりは、

「入試問題の自校作成」により問題が難しくなったこと、

 

「特別選考枠(いわゆる1割枠)」により内申点が足りない生徒にも

チャンスができたこと等により、

私立難関校受験者の併願校として受験がしやすくなったことが

大きかったように思います。

 

指定後数年間で、特に日比谷・西の大学の進学実績が急増し、

マスコミ等で取り上げられる機会も増えました。

 

ちょうどそのタイミングに合わせて「リーマンショック」の影響もあり、

世の中の不景気が一気に進んだことも都立志向を強める要因になりました。

「都立から東大をはじめとする難関国立大学に行けるんだ」という

気運が一気に高まり、さらに都立人気(正確に言うと都立進学重点校人気)

が加速していきました。

 

 

具体的な事例を挙げた方がわかりやすいと思います。

進学重点校の1つ国立高校のすぐ近くに桐朋高校があります。

 

男子校の中高一貫校ですから、国立高校とは雰囲気が

だいぶ異なる学校です。

 

高校受験の段階では以前から併願(出願)者が結構いましたが、

15年前頃までは、桐朋高校に合格したのにそれを辞退して

国立高校に進学する生徒はほとんど聞いたことがありませんでした。

 

つまり桐朋高校に合格した時点で都立高校の受験は棄権した生徒が

多かったということです。

 

しかし今では、位置づけがまったく逆転してしまい、

桐朋高校と国立高校両方に合格して桐朋高校に進学する生徒は

ほとんどいなくなりました。(都立棄権者も含めて)

 

結果、大学の合格実績を比較してみても、

15年前にあれだけ差があった(桐朋高校の方がずっと上だった)のが

次第に縮まり、今は国立大学トータルで見たら国立高校の方が上と

言える状況になってしまっています。

 

東大や医学部等の国立最難関や難関私大の合格者数では、

依然として桐朋の方が上回っています。

 

開成や筑駒に合格したのに棄権して都立進学重点校に進学する

生徒も出始めました。

 

日比谷・西は毎年数人ずついるようですし、

国立も数年前に開成・筑駒両方棄権して入学した生徒がいたそうです。

 

都立進学重点校を第一志望とする生徒が、早慶付属高校を滑り止めとして

受験するようなケースも多く目にするようになりました。

 

(文責:GS進学教室 後藤高浩)

 

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