
『都立進学重点校への道』
(13) 「~進学重点校に合格するために~ その7合格ラインを知ること」
都立進学重点校の入試問題は、
英語・数学・国語の3教科は自校作成(グループ作成)問題ですが、
理科・社会は共通問題です。
当然、問題のレベルや平均点が大きく異なるため、
勉強の仕方・対策の立て方も変わってくるのです。
簡単に言うと、
理科・社会は高得点(できれば90点、最低でも80点)をしっかり取る訓練、
3教科の方は難しい問題で60点くらいを取る訓練が必要になってきます。
ここでは、
進学重点校の合格ラインや科目ごとの平均点を基に考察してみたいと思います。
進学重点校の合格ラインは、
1000点満点でだいたい700点前後に落ち着くことが多いです。
低いと(問題が難しいと)650点くらいまで下がることもあります。
ここ数年は高くても720~730点くらいまでです。
750点取らないと合格できないケースはほとんど目にすることがありません。
合格最低点は、高校のレベルと必ずしも比例するわけではありません。
日比谷や西などレベルが高い高校は、
3教科の問題も他の高校に較べて難しく、
理科・社会は高得点勝負であまり差がつかないため、
他の高校と似たようなラインになることが多いのです。
仮に、合格ラインを720点と仮定します。
進学重点校を受験する一般的な生徒をイメージして、
内申点を素点41(5が5つ、4が4つ)・換算45とすると、
内申点は300点満点中で264点になります。
入試本番で合格のために必要な点数は、
720-264=456点となりますが、
これは700点満点の点数なので、1.4で割って、
325点が当日500点満点で必要な点数になります。
325点という点数は、
60+50+50+85+80というような点数でクリアすることができます。
もちろん、右の2つが理科・社会です。
仮に、内申がオール5(300点)であれば、
当日点は500点中300点でいいことになります。
内申がオール4(235点)であっても、
当日500点満点で346点取れば合格できることになります。
3教科で60点、理科・社会で85点取れば合格です。
皆さんこの「合格ライン」を見てどう感じるでしょうか?
意外と低いと思った方が多いのではないかと思います。
都立高校は(進学重点校であっても)、私立高校に較べると倍率が低いのです。
普通は1.6~1.7倍程度。
高くても実質倍率が2倍を越えることはほとんどありません。
低いと、1.2~1.3倍くらいになることもあります。
1.2倍というのは、6人受けて5人が合格できる(1人だけ落ちる)ということです。
内申点や得点力を基に、
中学校で事前にある程度本人のレベルに合った高校に振り分けられてしまう
(これを輪切り指導と言います)ことと、
どうしても都立高校に進学したい生徒は、
1~2ランク落として、安全策の受験をするケースが多いからです。
(中には、オール5でも進学重点校を受験しない生徒もいます)
合格最低点が低いもう1つの理由は、
3教科の自校作成(グループ作成)問題の難易度が高く、
平均点・合格点がかなり低いためです。
参考までに、平成26年度入試の高校ごと・教科ごとの受験者平均点を掲載します。
日比谷 英語…52点 数学…45点 国語…59点
西 英語…62点 数学…49点 国語…54点
国 立 英語…56点 数学…47点 国語…57点
戸 山 英語…53点 数学…52点 国語…55点
八王子東 英語…49点 数学…50点 国語…63点
立 川 英語…48点 数学…47点 国語…58点
青 山 英語…53点 数学…49点 国語…57点
この点数は平均点であると同時に、合格ラインの目安でもあります。
進学重点校は、倍率が2倍になることはほとんどないので、
全科目で平均点を取れば合格圏内に入れることが多いからです。
前述した通りですが、簡単に言うと、
内申点と理科・社会の点数をある程度確保した上で、
英語・国語で60点、数学で50点取れば合格ラインを超えることができる
ということを押さえておいてください。
進学重点校の入試問題は難しいのですが、
合格ラインの点数がそんなに高くないので、
「恐れるに足らず!」という気持ちで立ち向かって欲しいと思います。
(文責:GS進学教室 後藤高浩)
株式会社ジー・エス代表取締役
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後藤高浩
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