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『「旧制第一中学」の面目: 全国47高校を秘蔵データで読む』

22年01月15日

 

「旧制第一中学」の面目:

全国47高校を秘蔵データで読む

 

 

伝統とプライドに根拠はあるか

 

「一中」と聞いてピンとこない人も、

例えば東京なら日比谷、

埼玉なら浦和、大阪なら北野と言えば、

ある種のオーラを感じるだろう。

 

明治以来、これらの「第一中学」は

不動の地位とブランド力を誇っていた。

 

――今はどうだろう?

相変わらず"最強"の浦和、

"復活"著しい日比谷と北野に加えて、

安積、桐蔭、藤島、修猷館、鶴丸と、

日本各地には伝統を誇る「旧制一中」47校が割拠している。

 

その誕生と改名の裏にある

知られざるエピソードと150年にわたる歴史、

県下の二中・三中・高等女学校との関係、

 

そして最新の教育事情と進学実績まで

を網羅した強力な高校本。

 

第一人者が四半世紀にわたるデータ蒐集の成果を

惜しみなく注ぎ込んだ力作!

 

 

第一章  一中「復権」事情の最前線

――二〇二〇年代をどう生き残るか

 

「日比谷の時代」ふたたび?

政策的なバックアップ

北野返り咲き

古豪・洛北の中高一貫コース

オリンピックに出る一中出身者

東大の推薦で一年に三人が受かった新学科

医学部コースへの特化

学校への信頼と母校愛

世界につながっていく一中

女子応援団長を受け入れた仙台一高

 

第二章 「第一中学」誕生秘話

――熾烈な誘致合戦とと悲喜こもごも

 

1 「第一中学校」とは何か

 

新制と旧制の「中学校」の違い

一府県に一校だけ

制限緩和でナンバースクールが生まれる

東京二十三校、愛知八校、大阪十七校

神奈川の一中と「神高」の自称

 

2 起源をめぐるにぎやかな主張

 

大阪と熊本は私塾から、奈良と岡山は教員養成機関から

藤島・修猷館・佐賀西の藩校起源説

藩校起源は事実なのか

 

3 一中がなぜ県庁所在地にないのか

 

弘前への移転に青森が猛反発

「華美」の福島から「風趣」の安積へ移転

尋常中になると同時に松本へ移転

奈良と郡山の誘致バトル

大津への移転を食い止めた彦根

神戸の「熱鬧」を避けて姫路へ

「第一」と呼ばせない前橋と高崎

 

4 解体、分割、受難

 

全国唯一、長崎での一中「解体」

分割された松江高校

沖縄一中の鉄血勤王隊

広島一中と長崎チュウの被爆

 

第三章  「新制高校」の校名争奪戦

――都道府県を代表する名をつけるために

 

学制が一変するなかで

二十一校が「第一」を名乗った

GHQに止められる

(1)県庁所在地

「先祖返り」の叶った静岡と富山

(2)道県庁所在地+東西南北

山形での驚くべき議論

(3)県庁所在地+地域名、住所

「鯉か雑魚か」で広島「国泰寺」へ

(4)県庁所在地+第一

東日本に残る一中ナンバー校

(5)県庁所在地以外の代表的な都市

姫路「西」と松本「深志」、そして長野高校の経緯

(6)地域、地名、住所

あえてローカルな名をつけた理由

(7)周辺地域や白の伝統的名称

鹿児島と高知でのひと悶着

(8)校名の由来の藩校、私立学校

軍政部にかけあった福岡と熊本

(9)古典からの引用

唯一、和歌山での事例

「校名」が一中っぽい」高校一覧

 

第四章  東大・京大合格作戦

――神童の意地の見せどころ

 

なぜ日比谷は強かったのか

(1)ブランド力

東大より一中

(2)エリートコースの確立

番町小→麹町中→日比谷

(3)大学区制の効用

旭丘と札南、エリート視の束縛

(4)団塊世代の人口増

高高の「数の論理」

(5)猛烈な進学指導

県高、上野、鶴丸のスパルタ授業

(6)補習科の存在

”最強”の予備校、岡山朝日には健在

(7)ライバル校との競争

群馬・茨城・長野・兵庫・北海道・福岡、

七十年続くデッド・ヒート

 

第五章  “文武両道”の真実

――スポーツで全国制覇する一中

 

高校スポーツ黎明期を一中が支えた

1 甲子園でたたかう一中ナイン
—和歌山中、松山東、静岡、前橋

松山東優勝の主力メンバーは松商出身

静高、スポーツ推薦で甲子園常連に

全国制覇した北野と済々黌

彦根東の出場禁止と前高の完全試合

二十一世紀枠で桐蔭、松山東が復活

2 躍動する一中イレブン
浦和、宇都宮、広島国泰寺、洛北

浦高の連覇―「埼玉を制する者は全国を制す」

宇高「敗れるような気持はしませんでした」

3 花園を疾走する一中トライゲッター
北野、大分上野丘

「勉強でもラグビーでも北野に負けてどうするんだ」

「これしか上野丘コンプレックスを払拭する途はないのだと」

花園出場年の東京大合格者数

浦高のラグビー経験者は選手三十人中四人

4 バトミントン、水球、剣道、テニスでの全国制覇
済々黌、札幌南、静岡、秋田

済々黌「舗装道路で後方宙返り」

札南「ビタミンBをうって頑張り続けました」

静高の全国制覇、秋高の連覇

5 オリンピックに出た一中生
広島一中、和歌山中、札幌南、松本深志、森岡第一、藤島

 

第六章  受難の時代

――「総合選抜」と学区割りでつぶされる一中

 

学校群制で日比谷が「斜陽」に

高知追手前、「全員入学」

―学区内なら誰でも入れた一中

小学区制で進学実績を大幅に落とした洛北

―ノーベル賞より京大進学

広島国泰寺、「偽善的作為」の総合選抜で

新興校との差が拡大

岡山では朝日・操山・大安寺、芳泉、一宮すべてが

県下東大合格者数一位を経験

愛知の旭丘、千種と争った学校群時代を経ても

”日比谷化”せず

大分上野丘、二度の総合選抜時代を抜けて一強に

福井、藤島、学校群制で教員が嘆く

「女子がその大半であるが学習不足、学力不足」

岐高、総合選抜で加納高と争い、

「役所の統廃合のようなつもりで臨まれては迷惑する」

宮崎大宮、合同選抜で宮崎南の猛追に

「おまえたち負けてもいいのか」と檄

神奈川・希望ヶ丘と横浜翠嵐、

「悲憤慷慨」と「意気軒昂」

仙台一高と仙台二高、通学区の設定で形勢逆転

水戸一、首里高は行政方針が逆風に

神戸の私立を勢いづかせるだけで終わった小学区制

「一中つぶし」は三回行われた

 

 

第七章  たたかう女子

――男女平等社会への険しい道

 

入試の合格点が違っていた

「これまで問題になったことはなかったし・・・」

女子が少ないのはどこか

女子受け入れの経緯

―日比谷、水戸一、深志、県高、泉静高、北野の女子比率

共学事始め①―「女子が入ってくる」ことへの抵抗

共学事始め②―彦根・姫路での死と交換、

「移動させられた生徒は荒れた」

共学事始め③―「学力差」を思い知らされる宮崎大宮と鶴丸

学力差の縮小と消失―金沢泉丘の経験

家庭かをめぐる議論

―県高、盛岡一高、彦根市が市の女子の言い分

旭丘「男女併学」、藤島「交際禁止」、城南「恋愛禁止」

松本深志「早く帰りなよ」

共学化の効果

—津高と岐高・男子の心得、

水戸一の女子孤立、日比谷のセクハラ

「女子は卒業後、旅行のチャンスは少ない」

六〇年代から米国留学させた札南と、七〇年代無敵の高松

彦根東の名物新聞、ジェンダー報道の堂々たる歴史

一中男子校のゆくえ①

―仙台の「共学化反対デモ」に二千人が参加

一中男子校のゆくえ②

—埼玉の「共学化反対署名」に二十七万筆

一中男子校のゆくえ③

—前高と宇江の命運

一中女子へ期待

 

第八章  伝統と否定

――アイデンティティ―は保たれたか

 

1 衣替えしても廃れない伝統行事

甲府一高の「強行遠足」と水戸一高の”夜のピクニック”

「猛者踊り」と「弘高ねぷた」の”新しい伝統”

2 自己否定によって自由を求めた「闘争」

札南と仙台一高のストライキ

生徒を次々逮捕する機動隊―県千葉と日比谷

校長室乱入、ロックフェス開催

―旭丘と追手前のラディカリズム

「生徒たちの自主的な盛り上がりを封じることはできない」

3 制服をなくすという闘い

「生徒が試されている」

「校則がないことの意味を考えてみてください」

 

巻末表 全一中OB・OG一覧

 

 

 

 

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